<第17回:ネイティブもドン引き!?「私は犬の○○が大好きなんです!」>

英検の1次試験の結果発表があり、高校2年生が第1回というこの早い時期に準1級1次を合格するなど快挙が続いている中、当学院では2次面接対策が始まっているところです。

閑話休題。
前回の最後に一つ問題を出していました。「私は犬がとても好きです」を英語でなんというのか。

1.I like dog very much.
2.I like dogs very much.
3.I like a dog very much.
4.I like a dogs very much.

特にこのシリーズでは名詞の使い方に注意して、
ということで答えは2番“I like dogs very much.”です。正解でしたか?

まずはこの“dog”、いわずもがなですが「数えられます」よね。
ということは、単数では名詞の前に”a~”を、複数では単語の後ろに”~s”のどちらかを付けなければならないということになります。

あとは自分が犬好きになったつもりで考えてみましょう。
トイプードル、ダックスフント、ヨークシャテリア、ポメラニアン、柴犬…
ペットショップに行けば、どれもかわいくて思わず目移ろいしてしまいますよね。

皆さんはどの犬が好きですか?
と言ったとき、「1匹」だけ、ということにはならないはずです。

言い換えると、あれもこれかわいい時点ですでに複数ですよね。
ですので、複数形の形をしている2番が正解なのです。

なお、4番のような”a~”も”~s”もあるような使い方はありませんし、逆に両方とも付いていないということは=「数えられない名詞」ということになってしまいます。

「数えられない”dog”」そんなものがあるはずもない、と思うじゃないですか?
ところが、ないこともないから恐ろしいのです。

例えば、ホームステイでアメリカに行ったらホストファミリーが犬を飼っていた。
しかもそれが自分の大好きなトイプードルだった。
抱っこしてたわむれながら、「実はね、”I like dog very much”なの!!」と言ってみた。

数えられない名詞として”dog”は「犬の肉」という意味がありますので、
このシチュエーションではホストファミリーに向かって抱っこしているワンちゃんを見ながら「実はね、私、犬のお肉が大好きなの!!」と言ってしまったことになるんですね。

たぶん、即座にそのワンちゃんを腕の中から奪われることでしょう(笑)
というのは冗談ですが、こんなささいな一字の違いで、これだけ意味が変わってくることがあるんですね。

日本語にない使い方だからこそ普段から常に意識することを心掛けるようにしなければいけませんし、英検の2次面接対策に関連して一つ言うならば、この点をきちんと意識して発声発音しているかどうかは採点結果に影響が出てきますので、決して簡単に考えず、むしろ日頃から2次試験までこれまで以上に丁寧にやりましょう!

熊本ザ・グローバル学院
学院長 糸岡天童