<第47回:永久保存「英検二次面接試験」絶対合格を手に入れるためのテクニック①>
英検二次試験がいよいよ直前に迫ってきました。
皆さん、準備はそろそろ万端に整っているでしょうか?
今回は特に準2級以上で苦戦する人が多いQ&Aタイプの問題について、どうしても困ったときの、本来なら有料級の緊急対応テクニックをご紹介したいと思います。
が、そのお話をする前提として、まずこれだけは覚えておいてほしいことがあります。それは
母国語ですらできないことは、外国語ではもっとできない
ということです。
英語の面接ですから英語で考えるべきではないか、というのは大きな誤認です。具体例を用いてご説明しますと
「お父さんたちが子育てにおいてより積極的な役割を果たすのはいい考えだと思うか?」
について例えばYES派の人が理由を考えるとしましょう。十分に解答が出せない子には、私はいつも決まって一つだけ質問をします。
「なんて言いたかったの?」
するとだいたい以下のようなパターンなります。
1.いま解答が出せなかったのに、また英語で答えようとする
2.なんともまとまりのない長い説明をし始める
3.そもそも理由が何も(あるいはほとんど)出てこない
面接は現実の会話シチュエーションを想定した試験です。
まず継続させることが何よりも大事という、大前提から決して外れてはいけません。
ですので、私は「短く、一言で、日本語で」ということを伝えるのです。
例えば「お父さんが子育てをしたら何ができる?」と。
すると
・「子どもといっぱい話ができる」
・「子どもともっと遊べる」
・「お母さんを喜ばせられる」
などが出てくるようになります。
そこで最後に、「じゃぁそれを英語で言うと?」と聞くと
・“Fathers can talk with their children a lot.”
・“Fathers can play with their children more.”
・“Fathers can make mothers happy.”
と、これくらいの英語にならすぐ直すことができるのです。
そしてこれくらいの内容であっても、しっかりと2つ理由を述べられればなんと
満点
です。
これに似ているのが、プロ通訳の世界の「リプロダクション」という手法です。逐次通訳との違いはあれ、基本原理は一緒で、「言いたいことが日本語で頭にきちんとあるか」。
結局これが最も重要なのです。
逆に言えば、英語力はあまり関係ありません。
私がお手伝いするのは「言いたいことを短く、一言、日本語で」「それを英語に直したら?」これだけです。英文になんらかのエラーがあれば訂正はしますが、基本、実は私は何もしていないのです。
ということは、やはり問題は「短く、一言、日本語で」の部分ができていないだけなんですね。これは絵を見て英語で説明する問題でも同様です。
ある意味、ディスカッション慣れしていない日本人の弱点と言えなくないですが、だからこそです、英検二次面接では特に、あわてずに「日本語→英語」の手順を心がけましょう。
熊本ザ・グローバル学院
学院長 糸岡天童