<第19回:カレーを指して「これなに?」と聞いたら回答がレシピだった>
基本文法力が高い中学校3年生が、
英検準2級を1回で受かりたいということなので、
今回4回だけ、ライティングに絞って集中講座を行いました。
結果、そのライティングは満点!
もちろん1次試験も1発合格!
これから二次面接対策に入りますが、
基礎力の高さはこのような素敵な結果をもたらしてくれます。
さてその文法、中学2年生になると「不定詞」を習いますね。
「名詞用法」「形容詞用法」「副詞用法」なんだか難しい言葉が出てきました。
さらに”something”=「何か~物・事」という変わった使い方をする語も登場して、
この辺りが特になんかややこしかった印象をお持ちではないですか?
また、基本文法でいえば「関係代名詞」。
なんとなく名前にインパクトがあるので覚えていらっしゃる方も多いでしょう。
「分詞」にいたっては、もはや記憶にない人も(笑)
ところで「関係代名詞って何の文法?」という質問をすると
きょとんとする子が少なくありません。
もちろん各文法はそもそも、何かを表現するためのルールを学ぶのが目的ですから、
目的が分からず前に進む、というのは論理的にはおかしなことなのです。
登山をする際にゴールがどこかわからないで山に入ることがないのと同じです。
しかしながらほとんどは答えが出ないか、
もしくは「which, who, thatなどを使って2文をつないだやつ!」これが多いですね。
これを料理に例えるとこうなります。
「(目の前にあるカレーを指さして)これはなんですか?」
「お肉とニンジンとジャガイモを使って煮込んだやつ!」
あるいは
「これから何を作るでしょう!」
「お肉とニンジンとジャガイモを使って煮込んだやつを作ります!」
つまり、出来上がったものであっても、自分が作っている最中であっても
それが何か分からないでレシピだけ知っている。
これが今もきっと昔も中学生が道に迷っている原因そのものなのです。
不定詞の形容詞用法も関係代名詞も分詞も
共通点は一つ。
「名詞の修飾」である、ということです。
ではなぜ作り方は覚えていても、その肝心な目的を覚えていないという
不思議な現象が起こるのか。
答えは簡単です。
「日本語と違いすぎる文法」だからなのです。
違いすぎるがゆえに、きちんとその前提を踏まえて意識してやらなければ
ただ「難しかった」で終わってしまい、記憶から消去されて行ってしまうのです。
ですから、まずは大事なことは一言でストレートに。
「名詞の修飾は日本語と違いすぎるから、これだけは気を付けるように!」
これを何度も繰り返し伝えたり、思い出させなければいけません。
その上でそれぞれの修飾をするときの細かいレシピに入っていくと
頭の中の整理がとてもしやすくて、しっかり理解できるんですね!
では具体的に何がどう「違いすぎる」のか。
次回からもう少し詳しく見ていきましょう。
熊本ザ・グローバル学院
学院長 糸岡天童