<第52回:効果的な英検対策をするためには、まず『戦略』をたてよ!②>

強敵を目の前にしてどう倒すか!?

「わからないけど、とりえあえず戦ってみる!」
「気が向いたときにトレーニングする!」
「自己流で鍛えていればなんとかなると思う!」

これではなんとも心もとないですね。

今は野球のピッチャーでもなんでも、科学的な練習法を取り入れている時代。英語学習だけ理論的な勉強法がない、なんていうことはありません。

今回は『英検合格の戦略の立て方』を具体的に解説していきましょう。

1.何をやるか?

英検の学習でまず絶対に知っておかなければいけないのが、そもそも英検の問題は

『旺文社』

という会社が作っているということです。

その問題作成をしている会社がよく出る単語集や、予想問題を出版しているのですから

それが一番良く出るに決まっている。

まずは旺文社の参考書を手に入れましょう。

2.どれくらいやるか?

一つの教材を全て覚えるくらいまで徹底的にやりましょう。

あれもこれも手を出すのはNGです。

一つを完全にマスターしたら次に進むのは良いですが、最低でも1冊を3回は繰り返したい。

故に、例えば『でる順パス単 英検準2級』は1500語収録されていますので、3回やるならば4500語分。それを英検本番1週間前までの残り日数で割ればよいのです。つまり

4500語÷57日(4月27日から数えて5月30日の1週間前までの残り日数)=約79語

これが1日当たりのノルマになります。約80語です。

このように日割りで落としこんで、1日にどれくらいやるかをまず決めます。具体的に数値化するやり方は、予想問題集などでも可能です。

3.いつやるか?

1日に自分のやることを決めたら、まずは実際に1度実践してみましょう。約80語を覚えるのにどれくらいかかるのか。1分1語としても80分。1語につき30秒ペースでいけるなら40分。ここは個人差があるでしょうから、まずは時間を測ってやってみてください。

その上で、例えば40分かかるのであれば

15分30語→5分休憩→15分30語→5分休憩→10分20語

のように、無理のない流れを決めていきます。

最後に1日のうち、その40分をどこでやるかを決めるのです。

「気が向いたとき」「できるとき」というのは、裏を返せば「気が向かなければ」「できなければ」やらないと言っているのと変わりません。

言い訳から入ってはダメ。

人間はどうしたって自分に甘くなりやすい生き物ですから、○時○分から1分の遅れもなく決めた時間にやる、と強く決めることが大事です。自分の1日の中に強制力のある日程を必ず組み込んでください。

それでもサボってしまいそうな人は、それこそ家族に協力をお願いしてもいいでしょう。

「○時○分、5分前よ!スタートの準備!!」

とお母さんに言ってもらいましょう。

自分からお願いして言ってもらっているんです。やるしかありません。
打算的なことを言えば、きっとお母さんは「やっとヤル気を出したわね」と、心の中でニコニコするようになるはずです。

4.どのようにやるか?

最後に一番大事なことを言います。
この戦略を確実に遂行するために、作戦開始をする前に

自分が一番楽しいと思っていることを一つ捨ててほしいのです。

例えばゲームが好きな人、携帯・スマホで友達と話すのが好きな人。

捨てましょう。

誘惑に勝てるほど人間強くはありません。

私は全国通訳案内士試験に合格するまで、テレビを観るのを一切やめました。1年に1回、唯一大みそかに「笑ってはいけない」を観るのみで、それ以外テレビ番組は1分たりとも観ません。観るのは勉強のため、英語のリスニングを補完するのための洋画のみです。私はこの生活をもう4年以上続けています。

これは極端ですが、要は「合格にかける本気度」の問題です。本当に合格したいのであれば、英検の皆さんの場合たかが2カ月弱、1日40分程度、それくらいできるはずです。

「捨てる」とは言っても、その勉強時間だけでも、自分の部屋には置かずお父さんお母さんに預かってもらっていればいいのです。

少なくとも絶対自分の手の届かないところにやっておく。40分だけ楽しい時間を捨てて我慢して、1日のノルマさえ終わったら、あとはどうぞご自由に、です。決して気分転換をするなとか、一切捨てろと言っているわけではありません。

ただ、一般的には

捨てたものの大きさの分だけ、新しいものが入ってきやすくなる。

どうやらこれは勉強に限らず真理のようです。
『楽しい時間の断捨離』もまた成功の秘訣ですよ!

ぜひぜひこの手順で戦略を立て、実行・実践してみてください。やりきった人は絶対に合格すること間違いなし!です。

熊本ザ・グローバル学院
学院長 糸岡天童