どこよりも早い今回の英検:傾向と総評【2級】(2021年10月10日実施:21年度第2回)

※リスニングは問題自体が分からないため、リーディングとライティングの評価です。

現在、英検の合否判断の換算方法は公開されていませんが、正答率などによって変わる為、全体的な傾向を把握したうえで、近日中に英検HP出る解答速報のご確認も合わせてよろしくお願いいたします。

【詳細分析】

語彙語法は比較的簡単でした。今回は特段、難易度の高い語もなくサービスレベルと言ってよいでしょう。もし語彙語法が60%に満たない場合は、まだまだ2級の単語の学習不足状態と言わざるを得ません。合格に必要な基本語彙が圧倒的に足りていません、基本や対策スケジュールまでじっくり見直す必要がありそうです。

一方で長文問題は、イギリスのベンチから始まり、動物系・ビジネスメールなどは定番がもれなく入ってきましたが、最後の「髭の歴史」、海底での鉱物採掘に関する「海のお宝」は、やや注意を必要とする長文でした。ただ単語を知っていればよいというだけでなく、詳細を英文の形通りにきちんと読まなければ内容を取り違えてしまうように書かれていました。弊学院の塾生さんが実践しているミクロ・リーディングをきちんとできなければ、苦戦したことでしょう。ただし、特に「海のお宝」の設問は選択肢の作りが悪く(特に34問目は選択肢の文に解釈の幅ができてしまうが故に、悪問と言わざるを得ません。)、これは問題作成者があまり良い方ではなかったため、受検生には少しかわいそうでした。

最後に、ライティングは「すべての人が博物館に無料で入れるべきという意見に賛成か」というトピックでした。「無料で」という観点を外さずに書けば、すでに弊学院で配っている予想問題の中にある類似問題だったため、準備を怠っていなければ比較的やさしめで、すぐに書けるトピックだったと思います。

【総評】

ここ数回、2級に関しては難易度が安定をし、一般的によく2級で出る問題がきちんと出る傾向が続いております。今回は長文に一部検定にはそぐわない問題が混ざっていたとはいえ、前半の取りやすいレベルを考慮すると、基礎力がしっかり付いていれば総合的には大崩れしないはずです。逆に、今回不合格だった方は、易しめの問題でじっくりと基本力を固め、機が熟してからの再受検をお勧めいたします。なお、いわゆる「精読(ミクロリーディング)力」を試すような今回の長文は今後も出る可能性が十分あるため、それが何かわからない・苦手な方はきちんとプロについて学習をされてください。