どこよりも早い今回の英検:傾向と総評⑦【準2級】(2021年5月30日実施:21年度第1回)
※リスニングは問題自体が分からないため、リーディングとライティングの評価です。
現在、英検の合否判断の換算方法は公開されていませんが、正答率などによって変わる為、全体的な傾向を把握したうえで、明日(31日)に英検HP出る解答速報のご確認も合わせてよろしくお願いいたします。
【詳細分析】
・語彙語法
前半は簡単、後半がやや難しめでした。 前半は準2級レベルの良く出る語句を中心に構成されており、7割~8割は絶対に確保したいですし、できるレベルです。もし前半で点数を落としてしまっている場合は、そもそも準2級の語彙力がかなり足りてない証拠です。まずは単語からやり直しましょう。一方で、後半はこれまでであれば2級で扱われている内容も登場しておりますので、この部分に関しては全体的に大幅に正答率が下がるでしょうから、逆にあまり気にすることはありません。
・会話問題・長文問題
難易度は「標準レベル」でした。長文穴埋め問題の2問目“Sharing the Love of Dogs”は、前回のブログ<直前企画【今回の英検・コレをチェック!!】>にも書いた通り「準2級はペットが出る」という私の予想がまたしてもズバリ的中しましたね。その他、メールの“backpacking(リュックなどの荷物を背負っていく旅行)”などは、中高生には少し身近とは言い難い部分はあるかもしれませんが、しかしながらきちんと意味を理解しながら読み進めれば解ける問題です。よって、長文で点数を落としてしまった人は、無意識に英語をながめているだけの傾向が強い、もしくは訳仕方に問題がある可能性が高く、それはすなわち基礎力がまだかなり足りていないことでもありますので、合格のためにはいまいちど基本文法の復習から始めるようにしてください。
ライティング
「人々が車を所有するのはいい考えだと思うか」というトピックでした。前回に比べて何のひねりもない、極めてストレートで分かりやすいクエスチョンでしたので、これは書けなければいけません。「環境」「(購入や維持などにかかる)費用」このあたりの定番が理由として使えるので、本論に困ることもないはずです。そういう意味では、近年のうち最も簡単なトピックと言って良いでしょう。
【総評】
全体的に見れば標準レベルでしょう。前回ほどバランスの取れたいい問題、ではありませんでしたが、語彙語法問題でヘンな出題をした文、ライティングをとても易しくしておいた、という作成者の意図が見えます。したがって、今回残念ながら1次試験不合格の人、特に単語の前半や長文で点数が5~6割にも届いていない人は、まだかなり力不足の可能性がありますので、基礎からしっかりとやりなおす必要があります。準2級からは直前に少しやったくらいでは合格はしません。日々の積み重ねの中で強い足腰の強化をする必要があるため、時間がかかるものです。次回の10月まではまだ4カ月強ありますので、「急がば回れ」の精神でがんばってください。
熊本ザ・グローバル学院 学院長 糸岡天童