<第71回:それ、『〇〇先生、たいへんお世話になりまして本当に「あざーす」』的な英文になっていませんか?>
22年度第2回の経験が早くも3週間をきり、弊学院でも各クラスが直前の実践対策に入っております。
昨日(19日)はもはや名物授業となりつつある『ライティング特別号座』を開講いたしました。1日で最大目標もちろん満点、最低目標でも13点(16点満点)をとってもらうために、書き方の基本から採点方法の詳細、前回も的中した予想問題や加点表現一覧などなど、裏ワザ・極秘情報もあますことなく紹介をするだけでなく、在塾中ライティング添削永久無料と言うありえないサービス付きの、まさしく「特別」講座です。
前日からの台風14号の上陸もありましたが、遠くは水俣から下道を車で1時間半かけてやってくる生徒もいるなど、最大限の警戒をしつつ、しかしながらやる気十分な生徒たちがほとんど全員、朝から元気にやってきてくれて感動しました!
私も笑いありの楽しく、最高の授業を全力でお届けさせていただいたところです。
ところで、みなさん、この前提は大丈夫でしょうか?
「ライティングは書き言葉」です。
日本語の敬語ほどではありませんが、英語にも丁寧な表現や書き言葉はありますので、それらを使わなければなりません。
一つ具体的に言うならば、短縮形は本来NGです。
そもそも論、まず、なぜ短縮形があるのでしょうか?
I am Japanese.
I’m Japanese.
どちらも訳は「私は日本人です。」ですけれども、では何が違うのか。
これは口に出して読んでもらえれば分かりやすい。
ぜひ一度、音読をしてみてください。
「アイ・アム・ジャーパニーズ…」
「アイム・ジャーパニーズ…」
短縮形の方が圧倒的に言いやすくないですか?
そう、短縮形はその言いやすさのために短縮をしているのです。
つまり、短縮形は会話を前提をしている=口語表現の一種ということです。
ライティングでは英語での書き言葉を求められているわけですから、ここに口語が入ってくるのは軽いノリに見えてしまうんですね。
例えば非常にお世話になった先生に御礼のお手紙を書く際に
「〇〇先生、部活を通して3年間、たくさんのことを教えていただき、おかげさまで充実した学校生活を送ることができました。本当にお世話になりまして、心から感謝しております。あざーす。」
これを読んだ先生はきっと思わず最後「おい!」と突っ込みたくなるに違いありません。
では「あざーす」と書いたら絶対にダメなのか、まったく意味が伝わらないのかと言われれば、そこまで厳密に禁止はされてはいませんが、やっぱりおかしいですよね。
短縮形は、そのような感覚に近い。
ですから、たとえ減点はされなくても、やはりライティングでは使うべきではない。
これはアメリカでは大学に入って最初のオリエンテーションの時に、レポートの書き方の基本として教わることです。
英検の予想問題集の解答例ではいまだに平気で短縮形を使った文を見ますが、一方で、短縮形は使うべきではないと明記している参考書もあります。教材一つとっても信用に値する内容かどうかは、本当に英語のプロとしての知識と細部への気遣いが行き届いているかどうかで大きく変わります。
もちろん英検でも上級になればなるほどこのようなところまで見られますし、特に2級以上を受験する人はある程度きちんとした英語を使うことを求められるわけですから、それ相応の言葉遣いを心がけることはとても大事です。
ライティング特別講座ではこのようなほとんど全ての受検生が知らないところまで、他の受検生と差別化をし点数を積み上げるテクニックをお届けしています。またの機会に引き続きその一部をご紹介していきたいと思います。
熊本ザ・グローバル学院
学院長 糸岡天童